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クール×俺様 ---- そんなにショックだったかい? 普段より酒を過ごしているらしい横顔に思う。 本当はとっても彼の事が好きだったんだね、いつも彼のこと苛めていたけど…… ……ひょっとして他の誰よりも? 子供の頃から君たちは、いつも4人仲良くて、僕は少し離れたところから 見ているだけのことが多かったけど、それでも今夜誘ってくれて嬉しかった。 それは、僕のことも仲間だと思ってくれていたんだ、ってことと……久しぶりに君に会えたから。 君は子供の頃から体が大きく力も強くて、比例して性格も強引、いつでもガキ大将だった。 長じてからは物わかりも多少良くなったけど……今夜の君を見ていると、 やっぱりオレ様な性格は変わらない、そう思ってなんだか楽しかったよ。 けど、君はとうとう感極まって泣き出してしまったね。 それは、本当に……みんなのアイドルだった彼女と結婚する、彼へのヤキモチから? それとも、彼への……? なんて、考えてしまう僕だって、結構飲み過ぎているに違いない。 優等生で鳴らしてきたこの僕が、こんな気持ちになっているなんてあり得ない。 彼のために涙する君を見て……この気持ちは、羨望? それとも嫉妬? いいや、そんなはずがない。いつだって正しいこの僕が。 出来すぎてるね、なんて言われても、それが僕だったはずだ。 明日は大事な結婚式だから、とみんなは先に帰ってしまった。 これぞ絶好のチャンス。 「なあ、たまには僕と飲まないか……なんなら、カラオケでもいいけど」 「ええっ、オレ様の歌が聞きたいのかよ?よーし、パーッと行くぞ!心の友よ!」 食いつかせるための餌としては上出来、しかし僕の体力が持つかどうか。 ……耳栓してでも確かめてやる、この気持ちがなんなのかを。 ----   [[君の背中で眠らせて>6-559]] ----
クール×俺様 ---- そんなにショックだったかい? 普段より酒を過ごしているらしい横顔に思う。 本当はとっても彼の事が好きだったんだね、いつも彼のこと苛めていたけど…… ……ひょっとして他の誰よりも? 子供の頃から君たちは、いつも4人仲良くて、僕は少し離れたところから 見ているだけのことが多かったけど、それでも今夜誘ってくれて嬉しかった。 それは、僕のことも仲間だと思ってくれていたんだ、ってことと……久しぶりに君に会えたから。 君は子供の頃から体が大きく力も強くて、比例して性格も強引、いつでもガキ大将だった。 長じてからは物わかりも多少良くなったけど……今夜の君を見ていると、 やっぱりオレ様な性格は変わらない、そう思ってなんだか楽しかったよ。 けど、君はとうとう感極まって泣き出してしまったね。 それは、本当に……みんなのアイドルだった彼女と結婚する、彼へのヤキモチから? それとも、彼への……? なんて、考えてしまう僕だって、結構飲み過ぎているに違いない。 優等生で鳴らしてきたこの僕が、こんな気持ちになっているなんてあり得ない。 彼のために涙する君を見て……この気持ちは、羨望? それとも嫉妬? いいや、そんなはずがない。いつだって正しいこの僕が。 出来すぎてるね、なんて言われても、それが僕だったはずだ。 明日は大事な結婚式だから、とみんなは先に帰ってしまった。 これぞ絶好のチャンス。 「なあ、たまには僕と飲まないか……なんなら、カラオケでもいいけど」 「ええっ、オレ様の歌が聞きたいのかよ?よーし、パーッと行くぞ!心の友よ!」 食いつかせるための餌としては上出来、しかし僕の体力が持つかどうか。 ……耳栓してでも確かめてやる、この気持ちがなんなのかを。 ----   [[君の背中で眠らせて>6-549]] ----

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