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クルデレ×ツンデレ ---- 部活が長引いて帰る頃にはずいぶん暗くなっていた。 帰り道、俺はいつもどおりあいつを乗せて川沿いの土手を自転車で走った。 風が涼しいせいか、いつもより背中の温かさが嬉しくって、つい 「俺、この学校に来て、お前と会えてほんとによかったよ。」 と、思った事をそのまま口にしてしまった。…ちょっと唐突だったかな、 とか思っていたら、突然転げ落ちるようにあいつが自転車から飛び降りた。 「な…、大丈夫か?弥生。」 「……っっ、それは俺の台詞だっ!!何言ってんだお前、馬鹿じゃねぇの!?」 俺は自転車を止めて、地面に転んでるあいつに手を差し伸べた。 「いや、だって本当にそう思ったから。」 「思うなそんな事っ!!俺は全っ然、一回もそんなこと思った事ねぇ!!」 あいつの白い肌が、暗がりでもわかるくらい真っ赤になっている。 「…そうなのか。」 俺がそう言うと、あいつは急に言葉に詰まって、黙り込んでしまった。 そうか、こんな風に思ってたのは俺だけだったのか。はっきり言われると少し寂しい…かな? でもまあ、こうやって傍にいられるんだから、まあいいか。 しばらくあいつが何か言うのを待っていたけど、今日はもうだいぶ遅いことだし… 「じゃ、帰ろうか。」「一回くらいなら……」 二人の声がぶつかった。 あいつはなんだか拳を握りしめて下を向いている。…俺は何か言ったほうがいい気がして、 「…今、なんて言ったかわからなかったからな。」 「うるっっせえっ!!」 顔すれすれにパンチが飛んできた。 想いを伝えるってことは、案外手間がかかると、俺はその日学んだ。 ----   [[豆乳×牛乳>6-519]] ----
クルデレ×ツンデレ ---- 部活が長引いて帰る頃にはずいぶん暗くなっていた。 帰り道、俺はいつもどおりあいつを乗せて川沿いの土手を自転車で走った。 風が涼しいせいか、いつもより背中の温かさが嬉しくって、つい 「俺、この学校に来て、お前と会えてほんとによかったよ。」 と、思った事をそのまま口にしてしまった。…ちょっと唐突だったかな、 とか思っていたら、突然転げ落ちるようにあいつが自転車から飛び降りた。 「な…、大丈夫か?弥生。」 「……っっ、それは俺の台詞だっ!!何言ってんだお前、馬鹿じゃねぇの!?」 俺は自転車を止めて、地面に転んでるあいつに手を差し伸べた。 「いや、だって本当にそう思ったから。」 「思うなそんな事っ!!俺は全っ然、一回もそんなこと思った事ねぇ!!」 あいつの白い肌が、暗がりでもわかるくらい真っ赤になっている。 「…そうなのか。」 俺がそう言うと、あいつは急に言葉に詰まって、黙り込んでしまった。 そうか、こんな風に思ってたのは俺だけだったのか。はっきり言われると少し寂しい…かな? でもまあ、こうやって傍にいられるんだから、まあいいか。 しばらくあいつが何か言うのを待っていたけど、今日はもうだいぶ遅いことだし… 「じゃ、帰ろうか。」「一回くらいなら……」 二人の声がぶつかった。 あいつはなんだか拳を握りしめて下を向いている。…俺は何か言ったほうがいい気がして、 「…今、なんて言ったかわからなかったからな。」 「うるっっせえっ!!」 顔すれすれにパンチが飛んできた。 想いを伝えるってことは、案外手間がかかると、俺はその日学んだ。 ----   [[豆乳×牛乳>6-529]] ----

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