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ロボット×人間 ---- 「たまには怒れよ…」 いつも文句ひとつ言わず俺に従うあいつに、無駄だと知りながら言ってみた。 「私はユキト様に従うお世話ロボですから。仕事に邪魔な感情は備え付けられていないのです。」 見た目は人間とどこも変わらないのに、 温かみすら感じるこの肌の下には無数の機械が埋まっている。 この肌に傷がついたとき流れ出るのは真っ赤な血ではなく、機械油だ。 ロボットなのだ、この優しげな風貌の男は。 その証拠に、初めてあった子供の頃からこいつの見た目は1mmたりとも変化していない。 「おまえ、いいのかそれでも。ずっとこのまま俺に仕えるだけの一生でも。」 これも何度も繰り返した質問だ。答えもいつも同じ。 「私はそのために作られたのですから。」 でも、今日はその聞きなれたセリフに続きがあった。 「それに、私はこの生活に満足していますから。 あなたに仕えるためのプログラムを受けながら、こんな日がくるのを楽しみにしてました。 初めてあなたの成長過程のホログラムを見せられた日から、ずっと。」 そんなふうにプログラムされただけかもしれない。 でも、思ってもいいか? 俺もおまえに愛されてるんだって。 おまえはちゃんと幸せなんだって。 俺の一方的な想いじゃなくて、おまえも想ってくれてるんだって。 今だけでいいから、勘違いでいいから。 「なぁ、俺といて幸せ?」 ----   [[ロボット×人間 >6-339-1]] ----

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