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駅員 ---- 駅のホームに立っているのを毎日見つめる俺・・・。 あの人は俺の視線に気付いているんだろうか? 今日はわざと白線より外側に出た。電車が俺の前を通り過ぎる直前にだ。 はっきり言ってどうかしてたのかもしれない。この感情は恋だと認めたくなかった。 この間は目があっただけで顔に血が一気に登ってきた。 認めたく、ない。だって俺は同性愛者なんかじゃないからだ。 今までだって女の子に普通に好意をいだいたりしてきた。でも男なんかに・・・。 試したかったんだろう。きっと。俺は今にも自殺しそうな顔で白線の外側に足を踏み入れた。 白線を越える瞬間、あの人に目をやった。 すると、信じられないほどの凄い剣幕で俺のほうに走ってくるではないか。 恐すぎてこっちの顔まで引きつってしまった。 電車が通り過ぎるギリギリのところで俺は止まったというのに、その人は俺の腕をつかんですぐに白線の内側に引き戻す。 風が、凄かった。 今までこんなに電車が通るときおこる風を意識したことがあるだろうか? 彼の人は長い前髪が風で目にはいったのだろう。痛そうに目をつぶった。 そして、帽子が風に舞い上がって、空に消えていった。 「何してるんだ!!」 先ほどの顔にも負けないほどに怖い顔で俺をおこる。ああ、綺麗な眼だと、この期に及んでそんなことを考えてしまう俺は、 やっぱり恋をしているらしい。 ----   [[成績優秀、容姿端麗な生徒×気の弱い保険医>6-039]] ----

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