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受で夫・攻で妻 ---- 剣道2段、弓道5段、柔道3段、合気道免許皆伝のこの俺は、 ずっと怖いものなんてないと思っていた。 そりゃ苦手なものはあったさ。 香水くさい女だのちゃらちゃらした男だの、 それでも怖いと思ったことはない。 あいつに出会うまでは。 「あっなったァ~!お帰りなさーい!」 寮に帰ると野太い声で色めいた声をあげ エプロン姿のガタイのいい男が突進してきた。 それをさっと交わし、首根っこに一撃を与える。 「いったぁい!なにすんのよダーリン!」 ダーリンという単語に不快感を覚え、眉間に皺を寄せて睨みつける。 そんなことは全く気にしてない様子で腕を組んできた。 「ご飯にする?お風呂にする?それとも」 「風呂」 最後まで言わせるものか、と遮った。 たまたま不運にも同じ寮になったこいつは女装癖の持ち主で、 それを俺が偶然、女にしてはずいぶん大きめのワンピースを発見してしまったことからだった。 こいつは勿論あせり、いいわけの常套句を並べたわけだったが、 それはお粗末なもので自らの性癖をより露見させてしまうものだった。 それを誰に言うでもなく蔑むわけでも嫌悪するわけでもなく ただ今まで通りの生活をしていただけで 俺はよっぽど気に入られ ----   [[背の高いひまわり>7-769]] ----

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