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ああっ…中に出てるぅ… ---- とても気持ちよくまどろんでいたのに、大きな物音で目が覚めた。 「………なに、いまの音」 ソファから身を起こして辺りを見渡すと、カウンターの脇でマスターが スツールの下敷きになって倒れていた。 「うわ、大丈夫…?」 「お、おお…ってててて……悪ぃな、おこしちゃってな。」 「うん…ううん、いいよ。それよりなんか、すっごくよく眠れた…。」 「そうか?つったって二時間も寝てないぞ。まだ開店まで時間あるし、いいから  もうちょっと寝とけや。」 マスターの言葉に甘えて、僕はもう一度寝転がる。 僕が最近眠れないことを話したら、マスターが店のソファを貸してくれた。 前に僕が、一度このソファを独り占めして昼寝したいって言ったのを 覚えていてくれたのだ。 「それにしてもロクちゃん…何の夢見てたの?」 「夢…ああ、なんか見てたけど、思い出せない。」 「ああ、そう」 「なんで…僕何か寝言でも言った?ガキの頃から、よく言うらしいんだけど。」 「あー、いや、うん、いやいや。そっか、思い出せないか。」 「うん、なんか…すごく気持ちのいい、夢だったのにな…」 マスターが調理場で激しく咽せているのが聞こえる。 ソファに体を埋めると、すぐにまた眠気がやってきた。 さっきの夢の続きが見られる気がする。 そうそう…マスターと一緒に映画の中に入っちゃう夢を見てたんだ…。 ----   [[天使×悪魔>7-379]] ----

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