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わんことぬこ ---- 俺はコタツにあたって、猫と一緒に背を丸めながら、窓の外をながめた。 一面の銀世界、と言えば詩的かもしれないが、外が真っ白になっている様は、 どう見ても寒そう。おかしいぐらい寒そう。1センチ雪が積もっただけで、 大騒ぎするような土地なのに、こんな雪ダルマ作れるような量の雪が積もったら、 もう交通機関も何もかもストップだ。もちろん、現場も休みだ。 こんな日は、もう猫と一緒にコタツで寝るのが一番幸せだ。 明日には、雪も溶けて、何もかも元通りのはず。 そう決めて、猫と一緒にコタツでうつらうつらしていたら、 「おーい、徳本さーん。一緒に雪だるま作りましょうよー」 俺を呼ぶ声が、外から聞こえてきた。 おいおい、こんな寒い中、外で遊んでるバカがいるのか。 窓の外を見ると、案の定バカが、飼い犬と一緒にいた。なぜかスコップを持っている。 あー、正真正銘のバカだ、あいつ。 スコップなんて、毎日仕事で使ってるのに、何で寒い思いしてまで、休日に そんなことしなきゃならんのだ。だいたい、雪だるまって、俺達いくつだ。 いい年こいた男が二人で、雪だるまなんて作ってたら、皆のいい笑い者だぞ。 「徳本さーん!」 無視していると、さらに大きな声で、バカが叫んだ。 ブンブンと、ちぎれそうなぐらい手を振り出した。さらに、犬と一緒に、 駆け出して、ジャンプをしだした。 俺は、「嫌だ」というのをわかってもらうために、首を横にふった。 コタツから出たくない、というジェスチャーもした。 すると、ちょっと悲しそうな目で、バカはこっちをじっと見た。 俺は、さらに首を横にふった。背も丸めて、『寒い』という意思表示もした。 すると、さらに悲しそうな目で、バカはこっちを見つめた。 困る俺の横で、丸くなっていた猫が、立ち上がって、歩き出した。 そして、玄関の前でミャァと鳴いた。開けろと言っているらしい。 あぁ、お前もコタツから出るのか。じゃぁしょうがないか。 仲間になりますか。  →はい   いいえ 俺は、コートと手袋を取りに、コタツから出た。 雪だるま、作るとなったら、めちゃくちゃ大きいのにしてやるか。犬がびびるぐらいの。 ----   [[王冠>5-599]] ----

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