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カキピー
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ベストカップルである。
他に、彼らを例える言葉はない。
官能的ともいうべき、艶やかな褐色の肌をしたカキのタネと、
思わず歯を立てたくなるような、しっとりと象牙色の肌を持つピーナッツ。
そんな彼らを似合いのカップルと見込んだカメダさんが、
二人を一つ袋の中で同衾する仲に仕立て上げたのだった。
ピリッとエッジの利いたカキのタネを、ピーナッツがまろやかに包み込む。
その絶妙なコンビネーションは、
いわばエネルギッシュなやんちゃ攻めと、包容力溢れる年上受けである。
今や日本中の酒飲み達に愛され、外国人向けのお土産としても人気の彼らだが、
一つだけ、悩ましい問題を抱えていた。
誰かに食されることでしか、交わることができないのだ。
こんなに近くにいるのに一つになれないなんて…!
もどかしい思いを胸に秘め、彼らはひたすらにそのときを待つ。
――――バリッ
手荒く袋が破られた。突然のことだった。
期待と少しの不安に慄く彼らを、長い指が無造作に摘み上げる。
「あっ、こら、選り分けて食うなよ…。」
「いいじゃんか。お前どうせピーナッツ好きだろ。」
哀れ、彼らは別々の道をたどる運命であった。
せめて美味しく戴かれることを願わずにはいられない。
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[[880とカメダにGJ!とささやきつつ、踏まれます。>4-889>4-889]]
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