「19-219」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

19-219」(2010/08/23 (月) 11:26:30) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

キスから始まるミステリー ---- 「なあ高橋、起きろって」 週末に、俺の住む汚い6畳1間(風呂トイレ付き)で、同じゼミの友人はごろりと仰向けに転がっていた。 すやすやと、規則正しく吐き出される息は、随分と酒臭い。テレビは、今流行りの海外ドラマ6話目を流しいて、繋いだPS2が、DVDを回しながらウィンウィンと音を立てている。 「一人で観てもつまんねーよ」 観たいって言い出したのお前じゃん。 俺はアルコールでふらつきながら、四つん這いで高橋の顔を覗き込んだ。 わりと普通の、でもちょっとだけイケメンの高橋。茶色かった髪を就活で黒く染めたからか、前よりも子供っぽくなった。 そんな高橋をじーっと見つめていた俺は、なんとなく。本当に、なんとなく。 高橋に顔を近付けて、酒臭い唇に、自分の唇をくっつけた。 「………!!!」 瞬間、自分の行動に驚いて跳び上がる。 なにやってんの俺? なにやってんだ俺! 心臓がやばいくらいドキドキいってって、体中が冷や汗だらけ。 高橋自身は、未だすやすや夢の中。 俺も高橋も男なのに。 なんでこんなこと。 なんでかなんて、小学生でも分かるはずの謎。 けれど、常識や世間体で凝り固まった俺の脳みそは、その謎を解明しないまま、酔った所為だと結論付けた。 ----   [[華道家とフラワーアレンジメント講師>19-229]] ----

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: