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14-239 - (2009/03/24 (火) 23:11:32) のソース

見た目チャラ男なのに成績優秀な攻め・見た目ガリ勉なのに学業不振な受け
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なんなんだ、なんなんだ、なんなんだ!?
何でそんなこと言われなきゃならない?
「お前は本当に見た目はなぁ……」
言葉を濁すなよ。
見た目だけなら成績優秀、はっきりそう言えばいい。
実際はイマイチなのになって、そう言えばいいじゃないか。

俺がそう言われるのは、あいつのせいだ。
明るい色に染めた髪、ピアスやバングルをじゃらじゃら着けて、
制服の着方もだらしない。
リョウタの見た目はどこから見てもチャラ男だ。
なのにあいつはいつも成績トップ。
あいつがいるから、俺がいつも引き合いみたいに貶されるんだ。
悔しくて下唇を噛み締めてたら、背中をポンと叩かれた。
「委員長、今帰るとこ?遅いじゃん」
ジャラリと腕のバングルの鳴る音がする。
「俺、委員長じゃないし」
「いいじゃん、そのメガネ、委員長って感じだし」
「かけたくてかけてるわけじゃない」
苛立ちを隠しきれない声で答えたのに、リョウタは意にも介さず、
「で?」
隣に並んで歩き出す。長い足だ。ムカツク。
「でって何だよ」
「今帰りなの?って聞いてんの」
「見ればわかるだろ」
「ははっ、何か拗ねてんなぁ。どうしたんだよ。
先生に怒られでもした?」
お前のせいだよ。
お前がそんな見た目のくせに成績がいいから、俺が見た目だけ優秀とか
言われるんだよ。
「何でもない」
「ふぅん。まぁ、気にしなくていいんじゃね?」
「何が」
「見た目とかさ」
「お前……聞いてたのか!?」
クソ!!何てやつだ!
恥ずかしい、腹が立つ、俺は……俺にだってプライドがある!
「あのさ」
俺が羞恥と怒りで絶句していると、リョウタがまた口を開いた。
「委員長……今度一緒に勉強しない?」
「は……?」
意外な言葉に面食らう。
「な、なんで俺がお前と!
だいたい、俺なんかと勉強しても、お前には何の得もないだろ!」
「それが……あるんだな」
何を言ってるんだ、こいつは。
「まぁいいじゃん。それはおいおいってことで」
「意味がわからない」
「いいからいいから。とにかく一緒に勉強しよ。約束な」
一方的に決めて、リョウタはニカッと笑った。
意味がわからない。
わからないのに、なんとなくその笑顔につられて俺も微妙な笑いを返してしまう。
「ヘヘ」
それを見てまたリョウタが笑う。
嬉しそうな顔だ。変なやつ。
「じゃ、また明日な!」
言ってリョウタがまた俺の肩を叩いた。
また、じゃらり、とバングルの音がした。