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14-139 - (2009/03/24 (火) 22:57:36) のソース

守られてたのは俺だった
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教室で突然、
「お前らってまるで付き合ってるみたいだよな。仲やたら良いし」
と言われた時は、心臓が止まるかと思うほど驚いた。
思わず『なに言い当ててんだよ!?』という心の声が、
口から滑り出すところだった。

ここは男の見せ所(いや、あいつも男だけど・・・)とばかりに
「そんな訳あるか!男同士で付き合うなんてありえねぇし!」
とすぐに言い返したが、若干声が裏返ってたような気がしないでもない。
でも俺がここは守りきらないと!あいつは学年一の秀才で通ってる優等生だし、
ホモ疑惑なんて消しとくに限る。
動揺しながらも更に否定の言葉を続けようとしたその時・・・
「照れるなって。おれら相思相愛じゃんか」
突然あいつが口走った。何言っちゃってんのお前!??
男が男好きとか、そう簡単にカミングアウトしていい事じゃないだろうが!
もっと繊細な秘め事だろうが!

「やっぱりそうかよ~!いっつも目の前で見せ付けやがってっ」
「何ならキスでもして見せようか?」
「うゎぁぁやめろぉぉ。これ以上オレの孤独感を刺激するなぁぁ」
「お前また女に振られたの?今年になって何人目だっけ」

・・・あれ?なんだか目の前の二人がじゃれ合い出して、
いつの間にか話題も変わってる?


「ああいう時は変に否定するとマジっぽくなるだろうが。
それより冗談に乗った振りでもしてやり過ごした方が得策」
「・・・すまん、つい慌てて」
「まぁ、いざとなったら、噂だろうが疑惑だろうが揉み消して見せるけどね」
そう言い放ち、俺の恋人はさらりと自然な動作で唇を重ねてにやりと笑った。