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3-439 - (2010/03/07 (日) 19:17:33) のソース

ヒーローに倒されて、折り重なって倒れた戦闘員二人 
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なんかね、気が付けば戦闘員だったんですよ。
怪人が造られる度に出動要請。
でもやっぱ向こうはヒーローだし、無理なの勝てないの。
第一、良い加減に大人なんだから、自分の属する組織の悪行は知ってる。
やだなぁやめたいなぁとか思いつつ、でも戦闘員だし。辞め方わかんないし。
仲間もどんどんヒーローに倒されて、自分と同期の戦闘員なんて残り僅か。
Bは、そんな残り少ない同期の一人だったのね。
結構最初から意気投合して、親友だと思ってるわけよ、少なくとも俺は。
で、なんとなーく、戦闘中も一緒にいたりとかね。
なんかコイツなら背中を任せても安心できる、みたいな感じ。

だから、その日の戦闘でも一緒にいた。
ヒーローと直接対決しなきゃならなくなった時も、ずっと一緒だった。
やばい一撃を受けかけたのは俺の方だった。なのに倒れたのはB。
庇われた事に気付いて、何やってんだバカ!と怒鳴ろうとしたけど、
そんな俺の、Bを心配する状況なんてヒーローは考えてもくれなくて。
Bが倒れたことで気が逸れた俺の隙を、見逃すわけなんかなくて。

「バッカ…俺の行動を、無にしやがって…」
俺の体の下で、Bが呆れたように呟くけど、その声は途切れ気味。
直接感じる呼吸の荒さとか、明らかに肺をやられている音とか。
ゴメン、と答えたかったけど、俺にはその力すら残っていないらしい。
手を何とか動かして、Bの手に重ねた。直ぐにBが、弱弱しく握り返してきた。

力が抜けていく。
視界が暗くなってきた、けど。
B。
お前と一緒だし、なんか怖くはないや。
B。………B…… 
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[[ダメ科学者×あほロボット>3-449]] 
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