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13-499 - (2013/08/15 (木) 04:06:28) のソース

夏だったね。 
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全力で走ってる間って何で周りが見えないんだろう。
毎日練習練習で、でもすごく楽しかったんだ。
前だけ見て集中して、みんながいてあいつがいて
先輩も後輩も隔てなく目標に向かって汗を流した。
スタメンに残れた最後の試合で君とプレイできたこと
思うような結果が残せなくて流した悔し涙
みんな疲れて眠ってた帰りのバスの一番後ろの席で
ぽつりぽつりとあいつが話してくれた言葉
全部忘れない。

部室から私物を引き上げて、引退式なんて変なものやって
新人戦も冷やかしに行くよなんて軽口たたいて。
でもまだ明日の朝錬メニューなんだろうってぼんやり考えてた。
帰り道、暗くなるの早くなったねって誰かが言った。
もう秋だもんなぁと他の誰かが返す。

そっか。

ってことは俺、部活本当に引退なのか。
ってことはあいつとの接点なくなっちゃうのか。
ってことは……ってことは、さ。
そこらに転がる弱ったセミみたいに俺は動けない。声も出ない。

「先輩がいたから、今年は自分にとっての最高に熱い夏でした」
ああ、ほんとに暑い、あつい夏だったね。 
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[[(相手の手で)ゆるく結ばれたネクタイを>13-509]]
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