手のひらの中の ---- 生まれて初めて告白された。 部活の先輩に。 男に。 ジュースをおごって貰った後、「手を出せ」と言うので 差し出したらなにか油性マジックで書き込まれた。 「あとで見ろ」と言って先輩が去った後、ジュースを 握らされた手を開くと『好きだ』の3文字が。 「どうすりゃいいんだ」 俺は手のひらの中の妙に綺麗な字に向かって呟いた。 ---- [[割れた眼鏡>9-039]] ----