年明けには君と二人で ---- 「蕎麦も伸びきってんなぁ」 「汁が見えませんね」 「こんなの食えるか。しかし、ひと仕事終えたから腹も減ったよな、 コンビニ行ってカップ蕎麦でも買ってくるか?」 「カップラーメンならありますよ」 「バカ、年越しは蕎麦だろうが」 「外も寒いしラーメンでいいですよ、同じ麺類ですしいいじゃないですか」 「お前も屁理屈ばっかりだな」 「応用力があるんですよ、お湯入れますね」 「紅白はどっち買ったんだろうなぁ」 「そうですね、大トリ見てたら急患でしたしね」 「処置してたら年越してたもんな」 「カウントダウンも出来ませんでしたね」 「あー、年越した感じしねぇなぁ」 「だったらもう一度2人で仕切り直しますか?」 「は?」 「2人だけでカウントダウンです。いい考えじゃないですか?」 「ふ、ふたりで?」 「よしやりましょう、すぐやりましょう。 テレビは紛らわしいから消しますね」 「ちょっと待て、まだ心の準備が・・・」 「新年は待っちゃくれません。ハイ、10」 「え、おい、・・・9」 「8。今年も忙しかったですね」 「7。そうだなー当直ばっかりだしな。」 「6。でも俺は楽しかったですよ、当直」 「5。まぁ、勉強にもなるしなぁ」 「4。だっていつも大好きな石田先生と一緒で嬉しいしね」 「は?ちょっとそれはどういう・・・」 「さ、後は2人で一緒に!」 「3、2、1!ハッピーニューイヤー!」 「なぁ、今のは」 「石田先生、今年はもっと仲良くしてもらっていいですか?」