もうちょっとだったのに ---- ごめん、すみません、面目無い、と 思いつくままの言葉で謝り続ける攻めを、受けは煙草をふかしながら横目で見ている 謝られたって、お人好しにいいよ、気にしないでなんて この状況じゃ口が裂けても言えない 「…自信満々だったくせに」 汗で湿った髪をかきあげて、受けはわざと大きく煙りを吐き出しすと、 「あーもう!」 と唸るように言い、乱暴に煙草をもみ消した 攻めが悪い訳ではないと、分かっているけど この火照ったカラダをどうしてくれよう 「…もうちょっとでイケたのに」 ぶーぶー文句を言いつつ。 最中も最中、めちゃめちゃいい時に気の毒にも情けなく ぎっくり腰を発症させた攻めを病院に連れて行くかと、 受けはタクシーを呼ぶべく携帯を手にした ---- [[もうちょっとだったのに >7-889-2]] ----