根っから悪な大悪党×悪人になりきれない子悪党 ---- 「いつかぶち殺してやる」 「ああ殺してみろ、出来るもんならな」 「てめえの薄汚ぇチンポ切り取ってその口に突っ込んでやる」 「今そのチンポでよがってんのは誰なんだよ、おら」 「苦しんで死ね、俺は絶対にあんたを殺す」 「はは、本当すごい目すんのな。たまんねぇよ」 「……あんた死ぬのか」 「こんだけ血ィ出てるから多分死ぬだろうな」 「俺が殺すはずだった」 「手間が省けてよかったじゃねぇか」 「違う、俺があんたを……」 「馬鹿か、なんて顔してんだよ」 「この手で殺すつもりだった」 「なぁ、キスしてやろうか」 「黙れよ!」 「固いこと言うな、どうせじきに死ぬ」 「俺は、俺はあんたみたいになりたかったんだ」 「知ってたさ。でもおまえは俺みたいにはなれねぇよ」 「そんなのわかってる、でもあんたが」 「さぁ、早く行け。港で船が待ってる」 「……血の味がする」 「最期のキスとしちゃ上等だ」 「愛してなんかいなかった」 「ほら行けよ、時間だ」 「愛してなんかいなかったんだ」 「白地に赤い線の船だ、間違えるなよ」 「……おまえのことなら何でもわかっているさ」