part22 >>349

「・・・・なんだよ・・・これ・・・」
戦人は惨状に
目を覆うことも
涙を流すことも忘れ、ただ一点を見る
血に染まる
少女
傍らに
少女が愛していた筈の
胸に、杭を捻じ込まれ
血に塗れた
少年
そして、かつて笑いあった
親族たち。
「・・・どういう、ことだよ・・・・朱志香・・!!」
「・・・・」
少女の肩が震える。
俯いた少女から見えたのは
嘲笑
「・・・くそ・・・ッ!何か言えよ!朱志香ァァ!!!!!」
勢いよく詰め寄り
その肩を
掴む

きひ・・・・・・

「あ・・・・?」
「きひひひひひひひひひひひ・・・・・・・・・・・ひ、ひひ・・・」
それは、かつて少女が否定した
気味の悪いもの
それは、かつて魔女を信じた
少女のものと酷似していた。
「--------っ!!くそ!!」
力任せにその場へ押し倒す。
その行為には、動揺を齎せる為のもの。
そして、いつもの”朱志香”に戻すための
強引な手段。
「・・・・・」
朱志香が口を開く。
戦人は期待を覚えて口を閉ざし耳を澄ます。
頬に添えられた手が
頬を赤く汚した事さえ、どうでもよくなる程に。
「・・・・ん」
一瞬の出来事

脳が停止した。
重なる唇
挿入される、小さな舌
「ん、く・・朱志香!!!!っ、ん・・・」
剥がそうと試みる
欲情に勝てない微々たる力は
少女の手のひらに抵抗を
突如湧き上がる、背徳感。
朱志香の隣に横たわるのは、かつて
結ばれた筈の相手がいる。
抵抗する力を奪った朱志香は
次第に己の衣服に手をかけた。
「ッ、おい・・・っう・・やめろ・・!朱志香・・ッ」
我に返った戦人が手を止めた瞬間には、既にボタンが外れ
白いシャツに包まれた豊満な乳房が
窮屈さから解放され
強調されるように戦人の眼前で揺れる。
屈してはならない。
警告が脳内で響く。
戦人は朱志香の手首を拘束した。
理性に打ち勝つために、彼女のために。
「だめだ・・・・全然だめだぜ。朱志香!!魔女なんかに負けるな!!
お前は・・・・っ俺の大事な・・」
大事ナ何?
「・・・・戦人」
「朱志香・・!?」
「白馬に乗って、きてくれるんじゃなかったのかよ・・・」
ソレハ、違ウ少女ニ向ケタ
言葉
否、本当ニソウカ?
「・・・待ってたんだぜ」
俺ハ
勘違イヲシテタノカ?

「戦人・・・お願い」
彼女の頬に伝う、涙。
静かに紡がれた、”朱志香”の言葉
その言葉に安堵感で満ちた
「抱いて」
それは、誘惑の魔法。


室内は二人の息遣いで満ちる
「・・っ、あ・・!戦人・・っ」
あたたかな、人の胎内
その中を何度も何度もかき乱す。
「朱志香・・・っ、いくぜ・・」
「ん、いいぜ・・きて・・・っ、あッ・・く、あぁああぁああっ!!!!」

果てたのは、どちらが先かなど
覚えていない
乱した呼吸のまま
愛しさで
再び唇を求めた

ただ、それだけ

なのに

ぐらりと世界が揺れた。
静かに、しかし年相応に鍛えられた体は無遠慮に
華奢な少女の上に重なる。

「・・・・これで、全員」


うみねこのなく頃に、生き残れたものはなし。


  • 殺ったのは紗音っぽい -- (名無しさん) 2010-05-21 06:38:57
  • 何このバトジェシ萌える -- (名無しさん) 2011-03-08 01:23:54
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最終更新:2009年08月29日 22:29