「はあ……あ、ああんっ」
悩ましげな嬌声が、広間に響く。
日の射さないこの部屋で、啼き続ける一人の女。
それに群がるのは、数え切れない異形たち。

女――右代宮楼座は、この異形どもに犯され、嬲られていた。……ずぅっとね?

「ひあ!ぅあ、あっ……っくぅん!!」
今も絶頂を迎え、意識を手放しかけた。が、尻に穿たれた肉棒が、それを阻む。

んあ……ひぐっ、ぐひゃあぁ……」
 平常では控えめな大きさの乳房も、吸われ、揉まれ続けたせいか、大きく張っていた。
じゅう、と異形の一体がそこに吸い付く。すると口一杯に母乳が溢れ、涎と共に滴り落ちた。

「ふふふ。楽しそうねぇ、楼座ァ」
虚空に現れたのは魔女。新しきベアトリーチェ。

「んんっ……あ、ね、ねぇ……さんっ?」
その言葉に、魔女エヴァ・ベアトリーチェは頬を膨らませた。

「だから、私は絵羽じゃないって言ってるでしょ。ま、いいわ。あんたのそんな格好見てるの、楽しいし」
ひあああ、とまた高く啼く女に、優越感に染まった笑みを浮かべた。

「ねぇ、どう?こんなニンゲンですらないヤツらに犯されて。子どもができたらどんなに面白い顔になるのかしら」
言葉のナイフを振りかざし、エヴァは楼座の顔を見た。
だが、傷ついた表情なんて欠片もなかった。

「ッふ……ふふ、あははは……」
笑っていた。身体を抉られるたび、快楽に喘ぎながら、それでも笑い続けていた。

「何よ……もうおかしくなっちゃったわけ……?」
「くす、おかしいのは姉さんが言ったことよ?……っはぁん」

にやにやと笑う楼座に、エヴァは苛立つ。そこに僅かばかり含まれた、怯えには気付かない。

「な、何よ!何が言いたいってのよぅ!?」
「うふふふ。だあって。私ねぇ、今、とってもねぇ……」

一旦、声を切る。彼女の中に、注ぎ込まれた精のせいだった。
それでも、笑みは消えず、途切れた言葉を繋げた。

「幸せだもの」

その表情は、確かに幸せに溢れた笑顔だった。ああ、だから不気味だったのだ。
状況にちっともそぐわない顔をしている、この子が。

「っは……、何よ、それぇ。何、意地なんか張ってンのよぉ!楼座の癖にッ!」
激昂する魔女に、楼座の喜びは増していく。

「意地?そんなの私にあると思ってるの?くすくすくす!ほんっと姉さんって子どもよねぇ!くすくすくすくす」

ああ、意地なんて。そんなもの、母親の胎の中に残ってなかったさ。
みんなみんな、あんた達が持って行ってしまったじゃない。
だから、私は。残り滓しかないじゃない。
そんな私に。何にもない私に。

「あはっ……ほらぁあ、姉さん。見て?私、こんなに愛されてるのよ。っひひ、幸せなの、今すごく!」

「ろ、楼座……あんた」
「ああ、姉さんにはわっかんないわよねぇ?くす、どうせ秀吉兄さんにしか抱かれたことないんでしょォ?」
「ッ、だ、だから私は絵羽じゃ」

「だから、分からないわよねぇええ?ふふ、姉さんは愛されてるもんねぇ?だから私の気持ち、分からないでしょ?」
笑みを貼り付けたまま、そこには憎悪が宿っていた。
「残り滓の私は、誰からも愛されない。頭も悪いし、お金もないしィ?なら身体使うしかないのよねぇっ!」
その言葉に答えるが如く、彼女の身体に白濁液がたっぷりと塗されていく。
「頑張ったよ?必死になったよ?でも、駄目。みんないなくなっちゃうの。……ああ、でも」
ふと、何かを思い出したように、笑いが消える。

「まりあ……真里亞は違うわ。真里亞はずっと私を愛してくれてた。……今ならきっと、私にも真里亞を愛せるわ」
再び、楼座の顔に笑みが浮かぶ。

「真里亞だけじゃない。お父様も、お母様のことも。ええ、そう。姉さんのことも愛せるわ……」
エヴァへ歩み寄る、楼座。そのたびに、ずぷり、ずぷりと。彼女を縫いとめていた肉の杭が抜かれて行く。

「ちょ、あんた達、何してんのよぉ!」
異形どもが、何時の間にかエヴァを取り囲んでいた。その眼差しに、主への忠誠心は全く感じられない。

「愛してあげるわ、姉さん。兄さんや譲治君だけじゃ、足りないでしょ……?」

「や、やめ……」
エヴァの身体ごと、かき消され、取り込まれる。

さみしくないよ。ずっと一緒。みんな一緒。だから、さみしくなんて、ない

姉さんといっしょに続く?
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