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前回? -[[シアワセのカケラ]] ---- 「ぅっぐ……が、あがぁ……」 「姉さん、何それ。あひるみたぁい」 にたにたと嗤う女。神経が逆立つ。 「……れ、だ、まんな……っがぁあ!!」 こちらの意思とは無関係に、下半身が揺さぶられた。 外と中から、耐え難い衝動が降りかかってくる。 「うふふ。ね、『みにくいあひるの子』って知ってる?」 この女と私は、状況だけなら同じなのに。 そのくせ、それを楽しんでいる。 それが、エヴァ・ベアトリーチェを袋小路に追い詰めていた。 「は……ッ。あ?何い……っぐ、くあっ」 「やぁね。童話よどーうーわぁー。あれって、嘘よねぇ。醜いアヒルが成長したら綺麗な白鳥なんて」 ふらりと、楼座がエヴァへ歩み寄る。 無意識に後ずさろうとして、できなくて。 睨みつけるのが精々だった。 「ねぇ?醜くてみすぼらしい子は、ずっとずーぅっと醜いまま。大きくなっても、ずっとよ」 楼座の白い手が、魔女の小さな体躯を撫で回す。 「でも、姉さんは違うわね。今だってこんなに綺麗な肌。っくひひ、落書きしたくなっちゃうかも」 張り付いた笑みは、すでに仮面と化していた。 楼座の考えが、少しも外へ出てこない。 「姉さん、覚えてるぅ?昔、私のことペチャパイだのぺたんこだの言ってたわよねぇ」 「わ、たし……絵羽、じゃな……んぁあっ」 「ふふ……姉さんのおっぱい、今は小さいくせに、乳首こんなにしちゃってぇ……」 「ひっぐ、あ、っやぁ!」 隆起したそこに、楼座は歯を突き立てる。 執拗に責め立てれば、彼女の唇に、紅が引かれた。 「あ、血……。ま、いいよね。これくらい」 涎と垂れ流されたそれに、エヴァは釘付けだった。 だから、気付けない。お馬鹿さん。 「あらあら姉妹仲が良くて結構なことねぇ」 「どなたかしら」 「あ……あ、ラムダ、デルタ……卿っ」 現れた魔女は、エヴァに目もくれず楼座に視線を向けた。 「くすくす、さっすがマリア卿の御母堂ね。ベアトリーチェをその魔性だけで支配下に置いちゃうとはねぇ」 「マリア?私の真里亞を知ってるの!?」 娘の名に、楼座の目の色が変わった。 「えぇ。何なら引き合わせてあげましょうか?面白い見世物の礼代わりよ」 「……はい、会わせて下さい!!」 幼い魔女に連れられ、楼座は出て行った。 後に残ったのは、堕ちた魔女・ベアトリーチェ。 &counter() ---- #comment_num2 ----

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