概論
ここでは、マルチプレイに初めてチャレンジする際の様々な注意点を概観したい。
1.戦術的な概論
マルチプレイに今はじめてチャレンジしようとしている人は、キャンペーンモードをいくつかやったような人であろう。ゲームのシステム、各ユニットの大まかな特徴を把握できているようなレベルであろう。理想的には、全陣営の全ユニット(レベル0,1)のコストや特性を把握しており、その相性にも習熟していることが望ましい(こちらのサイトを参考にすると良い The Battle for Wesnothの部屋)。しかしそうした知識が不十分であっても、対戦を重ねながら徐々に学習していけばよい。しかし意識しておいていただきたいのは、キャンペーンとマルチプレイはもはや別ゲーと思っておいたほうが良いということである。それを踏まえてまず最低限抑えておくべきは次の3つぐらいであろう。
- 自陣営のメンバー
はじめは陣営をランダム選択にするのではなく、特定の陣営を続けて使ってみよう。ユニットの特徴や運用方法、マルチプレイにおける戦術など、沢山のことに慣れる必要があるからだ。最低限1ターン目にいきなり長考しないように、前もって斥候は誰で水兵は誰、壁役は誰、等のマルチプレイにおける大まかな役割を把握しておくとよい。
- マルチプレイにおいて最も大事なのは金だ
マルチプレイにおいては、キャンペーンモードよりも資金に対する姿勢はシビアなものが要求される。特筆すべきは、相手陣営と自陣営の条件は全く同一ということである。すなわちマップ形状は完全に対称であり、村数も同様である。序盤の展開でもたもたしていると、自分の村を相手に奪われる。村1つの差は差し引き4ゴールド(3、4ターン毎にユニット1匹分)の差である。維持費を入れるとさらに大きな差となる。しばしば、時刻が不利なので村を放棄して思い切り引きこもるという行為を見かける。このような村の明け渡しは中級者以上で観察され、不利な時刻における相手の総攻撃をかわす上でも重要な技術であるといえる。しかしながら村の明け渡しは前述のとおり相手に資金面で有利に立たれる行為でもあり、むやみやたらに明け渡せばよいというものではないのは確かだ。実際には多数の試合を経て身につけていただくしかないと思われるが、当研究所ではいくつかの考察を行っているので、参照されたし(1v1理論 総攻撃アライメント理論)。
- 幕の更新を遅らせる
キャンペーンモードにもあるのだが、気付いていない人は気付いていないので。
ゲーム中、右クリックを押すと下のようなメニューが表示される。
この「幕の更新を遅らせる」にチェックを入れておこう。これは、ユニットの動かし間違いなどを防ぐのに必須である。このチェックが入っていると、「ユニットの雇用」「攻撃」などのような確率事象イベントが生じない限り、移動などを巻き戻すことができるのである。ただしこの状態では「今すぐ幕を更新する」(遅らせるチェック時に出現する)を押さない限り、行動が反映されない(同盟相手も含め、自分以外には反映されない)し、向こうに敵がいるかどうかも見えない。
ちなみに相手ターン中と自ターン中の両方で別々に設定できるらしい。すなわち相手ターン中にチェックを入れても、自ターン時には外れているのである。必ず1ターン目の自ターンにまわってきたら最初にチェックを入れること。
2.さてやってみよう
公式サーバーにログインすると、開催されている部屋が沢山あるだろう。他人が作った部屋に入るのも良いが、部屋を作成してみよう。
- 手順
1) 「ゲームの作成」ボタンを押す
2) 部屋の色々な設定を行う。
ターン数や収入、経験値などはデフォルトのままでよい。戦闘の霧は通常はあり(視界外の敵はみえなくなる)、まぎらわしいが幕は視界外の地形すら見えなくなる設定で、通常ほとんどの部屋ではなしにされている。制限時間は、よほど自信がある場合は別として、はじめは無しで良い。時間節約などの目的で制限時間を付ける場合には、設定に注意すること。デフォルト設定の「ターンボーナス60、行動ボーナス13」はかなり厳しい設定で、すべての行動を迷い無く行うぐらいでないと時間が足りなくなる。Ladder推奨の設定(ターンボーナス200、行動ボーナス20)をお勧めする。Ladderについてはこちらを参照のこと。
最初は1vs1が簡単でよいと思うので、2P用のマップを選ぼう。まずは狭いのが良い。
OKを押すと部屋が作成され、下のような画面になる。
左上のプルダウンのところで、陣営の種類などを選ぶ。プレイヤーのプルダウンを選択することで、自分がプレイヤー2になることもできる(この機能は知人を擁して外国人に2vs2を挑む時に、知人を友軍とするために用いることもできる)。これらのプルダウンを操作する権限は部屋主だけにあり、他人が作成したマップに入る場合には、入室前に陣営やボスを指定することになる。たまに「俺を人間陣営の白魔術師に変えてくれ」「色も白にしてくれ」などと頼んでくる外人が居るので、義務教育レベルの英語は必要になる場合がある。
客人が現れたらhiなどと挨拶してあげよう。いきなり開始ボタンを押しても良いが
「ready?」などと聞いてからのほうが親切だろう。
では健闘を祈る。