3月11日の大震災とその後の余震を、仙台の東北大学で受けている。
やがて、この地震から教訓のようなものも出てくるだろうし、そういうものは、学問的な分析も加味されて、きちんとしたものになるだろう。
しかし、今日のこの段階で、大規模な地震は頻発しているし、しかもそれは広域にわたっている。
各研究室で(あるいは、各種の事業所などでも)、すぐに、とりあえずの対策ができること、今日まで、取材にくっついて各研究室の話を聞いて回った経験も含めて、早めに書くことで、ひょっとしたら、少しでも、何かのお役に立てるかも、と思って、まとめます。
(こちら、追記予定あり) Version 1 執筆 2011年4月12日 13日一部追記
1 ラボ内地震対策 (よく言われていることのほかに)
上の方の本棚、とりあえず、紐かメンディングテープをわたしておく
(出しにくくなるが、落っこちてくるまでの時間を稼げる。その時間が、極めて重要)
窓のそばに、重いものを置かない。
(鍵のかかっている窓もまた、地震の揺れで解錠し、開きます。 これは驚きでしたが、かなり共通してみられています)
重いものを固定する相手は、床か、構造壁。
(ラボ間をフレキシブルに仕切るために、プレハブ的な仮設壁は多用されているけれど、あれは、引き倒される)
非常用電源があるラボは、その「一番そば」のディープフリーザーに、「一番大事な」サンプルを保管し、退避の際に目立つように、その周りにモノを置かない。
特にガラス器具を多用するところでは、研究室内での、スリッパ・サンダル常用をできるだけ避ける。上下ばきの区別をつける場合には、上履きを推奨。
2 避難対策
各研究室に、「避難時持ち出し袋」を常備し、カスタマイズする。
カスタマイズの際に、「最新のラボメンバーのリスト、連絡先付き(できれば、実家も)」を入れておく。
<これは、「紙」になっていることがとても重要。電源なけりゃ、電子データは無意味。>
懐中電灯は常備。一人一つも理想だが、最低、各部屋一つ。
3 中長期的に、建物の割り振りを考えるのに
研究室ごと、という配置そのものを、見直す。
例えば、10階建ての建物であれば、
地階: サーバー室、冷凍庫集中管理?
1・2階: 大型共通機器、
3・4階: 中型機器、講義室、コモンルーム
5-7階: ウェット系実験室
8階以上: 各居室(但し、書類は、低層本棚限定)
研究室間の交流などが増えて、いいこともあるかも知れませんが、現状でいかに難しいかも理解した上で、一つの案です。
*なんか、ヒトは揺れても大丈夫、と思ってる案にみられるかも知らんのが、難点。
4 よくわからないこと
停電時の電子錠って、開けっぱなしにする以外の方法はあるのか?
5 今後、検証が必要なこと
二酸化炭素などのボンベを立てる、金属製の台、あれ、鎖二重にして、ボンベを留めています。
あれですが、今までの地震の教訓から、
・床に打ち付けををしてはならない、さもないと、鎖を千切って引き倒される、
で、あのまま平行移動するから倒れない、 ということになっていました。
で、私が見る限りなんですが、
低層階から中層階まではこれが当てはまる。
だけれども。
高層階で、あの金属製の台を、そのまま倒し、倒れると、鎖は、すり抜けられますから、ボンベが、魚雷のようになって、飛んでいき、簡易壁に「突き刺さっている」というような例があるんですね。
結局、どうすればいいんだろう・・・・。
全然、書きかけ・・・